趣味が小さな事業に変わる瞬間|“好き”を続けるための整え方

レザークラフト
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趣味から始まったレザークラフト

最初は、完全に趣味だった。
仕事が落ち着き、時間に少し余裕ができたころ、
たまたま見たYouTubeのレザークラフトに惹かれた。

革の香り、針を通す音、手縫いの仕上がり。
その静けさが、仕事でたまった疲れを癒やしてくれた。

休日の数時間、コツコツ縫っていると頭が空っぽになる。
その感覚が、たまらなく心地よかった。

最初に作ったのは、小物を入れるトレイ
次に、カードケース、そして財布。
家族にプレゼントしたら、思った以上に喜ばれた。
「これ、売ってみたら?」
その一言で、遊びが“挑戦”に変わった。


売ってみたら、現実が見えた

最初にメルカリに出したのはカードケース。
自分では上出来だと思っていたが、全く売れない。

「値段が高いのかな」と思って少し下げたら、ようやく売れた。
売れた瞬間、うれしさで声が出た。

けれど、電卓を叩いた瞬間に現実を知る。

革代500円、糸・金具50円、送料300円、手数料100円。
どう計算しても、赤字だった。

「趣味で赤字って、なんか違うな…」
そう思って、初めて“数字”を見始めた。


数字で考えてみた

これまで感覚で作っていたものを、ノートに書き出してみた。

  • A4の革が1500円
  • そこから2個取れる
  • 1個あたりの原価750円
  • 送料と手数料を足すと約1000円
  • 販売価格が1000円だったとしたら、利益は0円

「これじゃあ、あまり割に合わないなあ」と思った。

でも、逆に言えば、数字を整理すれば**“どこを工夫すればプラスにできるか”**も見えてくる。
材料費を抑えるか、送料を見直すか、価格設定を上げるか。
その試行錯誤が、意外と楽しかった。


“何を作るか”より、“誰に必要か”

数字を整理するうちに、もうひとつ大事な視点に気づいた。
それは「何を作るか」より、「誰に必要か」だ。

どれだけ丁寧に作っても、欲しい人がいなければ売れない。
つまり、需要があるかどうか

そこでChatGPTに聞いてみた。

「レザークラフトで、今需要があるアイテムは?」

AIの答えは明快だった。

「男女問わず使える、手のひらサイズの小物。
特にコインケースやキーケースはギフト需要が安定しています。」

──確かに、家族や友人にあげるなら、大きな財布より“ちょっとした小物”がちょうどいい。
それに、作る側としても材料が少なく、発送もしやすい。

「そうか、コインケースか。」
そう思って、すぐに作ってみた。


小物入れにも使えるコインケースにたどり着いた

A3の革2500円から5個作れる。
糸や金具70円、送料300円、梱包50円。
販売価格を3000円にできれば、それなりのプラス。

小さいけれど、手に取りやすく、贈りやすく、作りやすい。
赤字にならない・作っていて楽しい・誰かに喜ばれる。
この3つが揃ったとき、初めて“これなら続けられる”と思えた。

さらに改良を重ねて、コインケースとしてだけでなく、
薬や小物を入れるマルチポーチ風にした。
使い方を広げたことで、購入者の反応も良くなった。


“計画を立てる”という考え方

作るのが楽しい。
でも、「どうせ作るなら赤字にはしたくない」。
そう思ってから、ノートに考えをまとめるようになった。

  • どんな商品を作るか
  • どこで売るか
  • いくらで売るか
  • 材料はどこで買うか
  • 月に何個作るか

まるで「創業計画書」みたいだった。
大げさに聞こえるけれど、これを書いてみると頭が驚くほど整理された。

数字だけでなく、**“誰のために作るか”**が明確になる。
結果、モノづくりがただの趣味ではなく、
“自分の小さな事業”のように感じられるようになった。


でも、“作る”だけでは届かない

数字と需要が見えてきても、もうひとつの課題があった。
それは「どう見つけてもらうか」。

どんなに良いものでも、見つけてもらえなければ売れない。
そこで、またChatGPTに聞いてみた。

「レザークラフト作品を多くの人に見てもらうには?」

AIの答えはシンプルだった。

「SNSで作品を見せてフォロワー(ファン)を増やし、販売サイトへつなげること。」

──なるほど、“売る”ではなく“知ってもらう”が先か。

では、どうやって“見せる”のか?
写真にするのか、動画にするのか。

実際に試してみると、明るい自然光で撮るだけでも印象が変わる。
背景を整えたり、制作途中の動画を短くまとめると反応が良い。
SNSでは「完成品」だけよりも「作っている過程」の方が、
見ている人の共感を呼びやすい。
👉 私のInstagram(レザークラフト作品紹介)はこちら


どこで売るかを考えてみた

SNSで興味を持ってもらった人を、どこに案内するか。
販売サイトを考えるのも重要だ。

  • 手軽に始めるなら メルカリ
  • ハンドメイド販売サイトの王道 minne(ミンネ)
  • 自由に世界観を作れる“自分ブランドの店”、 BASE や Creema

それぞれに強みがある。
たとえば、Instagramで作品を見せて、
そこから楽天ROOMに誘導し、
詳しい話をこのブログで読む──
そんな流れが自然にできると、
“売る”より“つながる”が近くなる。
👉 私のminne(革小物販売)はこちら


道具選びも、レザークラフトの楽しみ

どんな革を使うか、どんな針で縫うか。
その選ぶ時間もまた、レザークラフトの醍醐味だ。

私が実際に使っているレザークラフトの道具は、こちらにまとめています👇
👉 楽天ROOM|レザークラフト道具まとめ

初心者でも扱いやすく、コスパの良いものばかり。
無駄な買い物を減らしたい方の参考になると思う。


まとめ|“作る”を楽しみながら、少しだけ“整える”

レザークラフトは、あくまで“作ること”が目的だ。
でも、どうせ作ったものを売るなら、
儲けは小さくてもいい、赤字にはしないほうがいい。

そのためには、

  • 材料と原価を数字で見る
  • 需要を調べて、誰に届けたいかを考える
  • SNSで見せて、販売サイトやブログにつなげる

この3つを意識するだけで、
“趣味で作る”が“続けられる活動”に変わる。

カッコよく言えば、それは**「自分の創業計画」**。

売れるかどうかは、すぐにはわからない。
でも、「作って楽しい・喜ばれてうれしい・赤字にならない」
この3つのバランスが取れたとき、
それがいちばん幸せな形だと思う。
ひと針ずつ積み上げた時間は、きっと無駄にならない。

今日できる一歩|「自分の小さな創業計画」を書いてみよう

スマホのメモでも、ノートでもOKです。
今日のうちに、たった3つだけ書いてみましょう。

1️⃣ どんな人に使ってほしいか(家族?友人?どんなシーンで?)
2️⃣ その人が「これ、いいな」と思うポイントは何か
3️⃣ 次に作りたいもの、または改善したいポイント

書き出してみると、ぼんやりしていた“作る理由”がハッキリ見えてきます。
数字も、宣伝も、全部はここから始まります。

もしまだ道具が揃っていないなら、私が実際に使っている初心者向けセットを
👉 楽天ROOM|レザークラフト道具まとめ からチェックしてみてください。

まずは「書いて」「ひとつ作って」「見せてみる」。
その繰り返しが、あなたの“小さなブランド”を動かしていきます。

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