新しいことに、少しだけ興味はある。
でも、いざ目の前にすると、足が止まる。
知らない店。
初めての場所。
若い人が多そうな空気。
「失敗したら恥ずかしいな」
そんな言葉が、真っ先に浮かぶ。
足が止まるとき、頭の中で起きていること
頭の中では、もう一歩先の場面まで想像している。
知らない人に、ヒソヒソ笑われる。
「あの人、浮いてるな」って思われる。
自分だけが、間違った場所に来てしまった気がする。
そうなると、
気付かれずに消えたい。
できれば、誰の記憶にも残らず、その場を離れたい。
店の前で、うろうろしてしまう夜
実際、そんな場面は珍しくない。
個人経営っぽい居酒屋。
常連が多そうな店。
出張先で見つけた、ちょっと気になる一軒。
店の前まで行って、
中の様子をちらっと見て、
何度か行ったり来たりして。
結局、入らずに帰る。
帰り道に残る、静かな後悔
その帰り道、
ほっとする気持ちは少しだけ。
でも、それ以上に残るのは後悔やったりする。
「また今度にしよ」
「また来ることもあるやろうし」
そうやって、自分を納得させる理由を探す。
本当は分かっている。
その「今度」は、ほとんど来ない。
それも分かってるくせに、
今日も同じ言葉を使ってしまう。
守っているのは、勇気じゃなくて
じゃあ、何を守っているんやろう。
よく考えてみると、
それは勇気でも慎重さでもなく、
ただのプライドかもしれない。
失敗しなかった自分。
間違えなかった自分。
「判断を間違えない大人」でいたい気持ち。
安全な選択の、その先にあるもの
その判断を積み重ねた先にあるのは、
だいたい決まっている。
安全。
平穏。
大きな失敗もない。
その代わり、
広がらない。
話のネタも増えないし、
記憶に残る場面も増えない。
「やってみたらどうやったか」を語る機会も、当然ない。
それでも、このままでいいのかという違和感
別に、それが悪いわけじゃない。
守りの人生も、立派な選択やと思う。
ただ、もしどこかで
「このままでええんかな」
と引っかかる瞬間があるなら。
それは、
失敗を避けたい気持ちよりも、
広がらない未来のほうが、
少しだけ気になり始めているサインかもしれない。
一回だけ、試してみた人の話
実際、
「一回だけ、試してみた」
それだけで、見える景色が変わった人もいる。
大きな覚悟を決めたわけでも、
人生を変えようとしたわけでもない。
ただ、
「また今度」を一度だけやめただけ。
その先で、
年齢の線引きが消えたり、
人との距離が縮まったり、
自分の中の姿勢が少し変わったり。
まとめ
無理に真似する必要はない。
今すぐ動かなくてもいい。
ただ、
「判断を間違えない自分」でい続けた先が、
本当に自分の望む形なのか。
その問いだけ、
今日はそのまま持ち帰ってもいいと思う。
答えは、ここには書いていない。
でも、ヒントくらいは、
どこかの体験談に転がっているかもしれへん。
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「また今度」を減らすために、私がやったこと
大きなことは何もしていません。
ただ一つ変えたのは、
「気になった店のことを、その場でスマホにメモする」だけです。
予約もしない。調べもしない。
ただ、「行きたい」という気持ちを、消えないうちに記録する。
そうすると不思議なことに、
「また今度」と言いながら、実は行っていることが増えました。
メモしているから、「今度」が「具体的な今度」になったんだと思います。
よくある疑問
Q. 失敗を恐れすぎているのは分かっているのに、やめられません
「分かっているのにやめられない」が、一番しんどいですよね。
私の場合、「失敗してもいい」と思えるようになったのは、
実際に小さな失敗をいくつか経験してから、でした。
頭で納得するより、体で覚える方が早かったです。
だから最初は、失敗してもダメージが小さいことから試すのが合っていると思います。
Q. 50代になって、なぜここまで慎重になったんでしょう?
経験が増えた分、「うまくいかない時のイメージ」も鮮明になるからだと思います。
若い頃は、先が見えなかったから怖くなかった。
今は、見えてしまうから怖い。
でも「見えている怖さ」は、準備できる怖さでもあります。
それに気づいてから、少し楽になりました。
まとめ
「また今度」は、悪い言葉じゃないと思います。
ただ、「今度」がいつまでも来ないまま終わるのは、少しもったいない。
守っているのがプライドだと気づいた日から、
私は少しだけ、「失敗してもいいか」と思えるようになりました。
その夜、うろうろしていた居酒屋に、
翌週、一人で入ってみました。
大したことは何も起きませんでした。
でも、それが今でも小さな自信になっています。

