レザークラフトが続かなくなった理由|完成度を求めすぎた50代が楽になった話

趣味
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レザクラを始めたときは楽しかったのに、
気がついたら、やる気が出えへん日が
増えてきた──。
そんな状態になってへんやろうか。

私も一度、続かなくなりかけた
時期があった。
でも今は続いている。
理由は、技術が上達したからやなくて、
続け方を変えたから。

最初は「作れたらいい」「使えたらいい」だけやった

レザークラフトを始めたとき、
正直なところ、
大それた目標はなかった。

型紙をダウンロードして、
小さな小物を縫ってみる。
既製品みたいに見えへんくてもいい。
多少歪んでいても、使えたらOK。

満足度でいえば80点。
技術的には40点くらいやったと思う。
縫い目はそろってへんし、
細かく見れば、ツッコミどころだらけ。

それでも、自分では十分やった。
「作れた」「使えた」
それだけで楽しかった。

配り終えた先に出てきた「次の欲」

しばらく作っていると、
身内や知り合いに配る分は、
だいたい行き渡った。

すると、自然と次の気持ちが出てくる。
「今度は売れるものを作りたい」
「世の中にないオリジナルを作りたい」
ここから、少し流れが変わった。

ミニマム財布を作り始めた頃、
いきなり難しいことをやろうとした。
カード入れがきちきちすぎる。
革の厚みを考えてへんくて、
折りたたむとお札がうまく収まらへん。

頭の中のイメージ通りに、
まったくならへん。
失敗、失敗、また失敗。

「しんどいかも」と思った瞬間

この頃やったと思う。
「あ、これ、しんどいかも」と思ったのは。

オリジナルを作ろうとした瞬間に、
完成度の基準を一気に上げてしまった。
作る楽しさより、
「ちゃんとしたものを作らなあかん」が先に立つ。

SNSやYouTubeを見ると、
上手い人はいくらでもいる。
「自分のは全然あかんやん」
そう思わへんかったわけではない。

ただ、不思議と
落ち込みすぎることもなかった。
「まぁ、そんな簡単に
うまくいくわけないよな」
どこかで、そう思っていた。

50代になると、続けてきたことに対しても、
守りに入る瞬間がある。
「ちゃんとしないと」「下手なものは出せない」と
挑戦のハードルを自分で上げて、
楽しめへんくなる。
そうやって、好きやったはずのものを
義務に変えてしまう──
その怖さに気づいたのが、この頃やった。

それでも続いた理由は、単純やった

結局、やめへんかった理由はシンプル。
作業そのものが楽しかった。
革を触る時間が好きやった。

出来はそこそこでもいい。
使えるレベルなら十分。
完成度より、
「今日も触れた」という満足感のほうが
大きかった。

今は「OKライン」がはっきりしている

今は、自分の中で基準が変わった。

「綺麗に仕上がったか」やなくて、
「自分が使いたいと思えるか」。
まずは使い勝手。
そこそこ使えたらOK。

見た目は二の次。
実際に使ってみて、
「ここ使いにくいな」と感じてから直す。
仕上がりを追求するのは、そのあとでいい。

「完成した」やなくて、
「使ってみた」で評価する。
使っていて不便を感じたら、次に活かす。
この順番にしてから、
レザークラフトが、ぐっと楽になった。

失敗作は、捨てない

昔作った作品は、今も置いてある。
当時は「そこそこの出来」やと思っていたけど、
今見ると、思わず苦笑いする。

縫い目も甘いし、バランスも悪い。
「ひどいなぁ」と思う。
でも、捨てへん。
あれは、自分がちゃんと
レベルアップしてきた証拠やから。

「失敗作も含めて、
作った数が技術になる」と考えると、
モチベーションも保ちやすい。
失敗してがっかりするより、
「次はこうしよう」に早く移るほうが、
上達も早いし、続きやすい。

上達は「目的」やなく「条件」

もともと始めたきっかけは、
老後の時間の使い方やった。
作ることが楽しい。それが一番。
だから、すぐに上達しようとも
思ってへんかった。

ただ、ひとつ分かったことがある。
作っても使われへんと、
やる気は続かへん。

身内には行き渡った。
次は、他人。つまり、販売。
そうなると、ある程度の仕上がりは
必要になる。

だから、上達は大事。
でもそれは「目的」やなくて「条件」。
楽しむために、少しずつ
必要になってくるもの、という位置づけ。

ちなみに、完成度を上げたいときは、
縫い目の均一さと、
コバ(革の断面)の処理に集中するといい。
この2つだけで、見た目の印象が
かなり変わる。
端切れで繰り返し練習できるから、
本番の革を使わずに磨ける。

50代のレザークラフトの価値

50代の趣味として考えたとき、
レザークラフトの価値は
二つあると思っている。

ひとつは、時間の使い方。
没頭できる時間がある。
考えすぎず、手を動かせる。

もうひとつは、他者貢献。
年を取ると、身内や孫に
プレゼントする機会が増える。
レザーは若い子には向かへんかな、
と思っていたけど、意外と喜ばれる。
「これ、作ったん?」
その一言が、けっこう嬉しい。

まとめ:完成度を下げると、続く

続かへんくなったのは、
技術の問題やなかった。
「もっと完璧に」という基準が、
趣味を義務に変えていただけやった。

完成度を下げることは、手抜きやない。
「今の自分が楽しめる水準」に合わせること。
それが、趣味を長く続ける
いちばんの方法やと思っている。

70点で終われる趣味は、長く続く。
上手くなるかどうかは、
続いた先で決まる。
まずは「作れた」「使えた」で
十分やと思う。

レザークラフトを続けて感じたのは、
上手く作れるかどうかより、
「時間の使い方」そのものが変わった、
ということ。
「心が動く時間」にお金と時間を使う──
これが、私が考える豊かな浪費で、
レザクラの時間も、まさにその一つやった。

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