50代になって、何か始めたいと思っても、
体力や時間を理由に動けないことが増えてきた。
「もう若くないし」「無理せず守りに入るか」
そう自分に言い聞かせて、
やりたかったことを先送りにしていないだろうか。
でも、推し活だけは話が違った。
推せる時間には限りがある。
「また今度」は、たいてい来ないからだ。
推し活にお金を使うと、たまに罪悪感が湧いてくる。
「この歳で浪費してないか?」「老後に回した方がいいんじゃないか?」——そんな声が頭をよぎる50代は、
きっと私だけじゃないと思う。
でも最近、友人の姿を見て、考えが変わった。
54歳のおじさん、推しを失う
学生時代の友人がいる。54歳のおじさん。
Perfumeのファン歴はもう10年以上になる。
大阪から東京、そして地方のライブまで、
一人で遠征するほどの熱心なファンだ。
「ライブのために働いてるようなもんや」と笑っていた彼が、
ある日、すっかり元気をなくしていた。
Perfumeが突然、休業を発表したのだ。
その休業前のラストライブには行けず、かなり落ち込んでいた。
「なんかもう、抜け殻みたい」とつぶやく声を聞いたとき、
“推すものがなくなる”ってこういうことなんだと実感した。
私にも“推し”がいる
私にも“推し”がいる。
あいみょん。ファン歴8年。
大阪公演にはほぼ毎回行く。チケットが取れたら一人でも行くし、
娘を誘って親子で参戦することもある。
ライブチケット、グッズ、交通費、宿泊費。
冷静に計算すれば、それなりの出費だ。
でも、不思議と使ったことを後悔したことは一度もない。
ライブが終わったあと、心の中に残るあの充実感。
「行ってよかったな」と思えるのは、音楽だけでなく、
“今をちゃんと生きた”という感覚が残るからだ。
推せるときに、行く
Perfumeの休業を聞いて、ふと考えた。
「あいみょんも、いつか活動を休む日が来るかもしれない。」
それは自然なこと。だからこそ、私は決めた。
これからは大阪だけでなく、地方のライブにも行ってみようと。
以前なら地方ライブには行かなかった。
「また今度」と言って先送りし、
挑戦することを避けてきた。
でも、気づいたのは——「また今度」は、
たいてい来ないということ。
体力も気力も、今がいちばん動ける。
50代でそれに気づいてから、動けるうちに動くと決めた。
(50代は最後のゴールデンゾーン|今トライしないと、
一生やらない)
ライブのためだけに旅行するなんて、
以前なら「わざわざそこまで」と思っていた。
でも今は違う。
“今この瞬間”を味わうために動くことこそ、
まさに“豊かな浪費”だと思う。
お金より、時間のほうが早く減る
お金は使えば減る。
でも、時間はもっと早く減っていく。
体力も、気力も、誰かと笑える時間も、
気づかないうちに少しずつ減っていく。
だからこそ、行けるうちに行く。推せるうちに推す。
それは“推し活”ではなく、“生き方”の話だと思う。
あの時間があるから、また頑張れる
ライブ会場で聴く一曲目のイントロ。
会場全体が一気に湧く瞬間のあの空気。
知らない誰かと一緒に手拍子をする時間。
あの空間には、不思議な一体感がある。
それがあるから、また日常を頑張ろうと思える。
お金では買えない“元気のチャージ”だ。
また一緒に行こう
Perfumeファンの友人に言った。
「また復帰したら、一緒に行こうや。」
彼は笑って言った。
「そのときは絶対行く。次は迷わん。」
それでいいと思う。
“推せるときに推す”って、
つまりは「今を生きる」ってことなんだ。
推し活で使ったのは、お金より時間
ライブのチケット、CD、グッズ。
合計しても、年に数万円程度。
50代の家計から見ると、決して大きな金額じゃありません。
でも、推し活で本当に使ったのはお金じゃなくて、時間と熱量でした。
仕事の合間に新曲を聴き、ライブの予定を入れ、
当日は朝から行動する。
お金は、また働けば戻ってきます。
でも、ライブに行ける体力と時間は、戻ってこない。
推せるうちに推す、というのは、お金の話じゃなくて、時間の使い方の話でした。
私の結論:推せるうちに推す。それが一番の節約
推し活を「無駄遣い」と言う人もいます。
でも、節約してその時間を別のことに使ったとして、
その別の時間が、ライブの夜と同じ熱量を返してくれるか?
正直、私には返ってこない気がします。
50代は、お金・時間・体力がそろう最後の時期です。
このタイミングで動ける推し活は、後では絶対にできない。
あいみょんさんも、いつかは引退する。
そのときに「行っとけばよかった」と思うのは、
お金より重い後悔です。
私はこういう使い方を「豊かな浪費」と呼んでいます。
節約じゃなく、攻めて使う。
推せるうちに推す、それだけで50代の毎日は明らかに豊かになります。
よくある疑問
Q. 50代で推し活って恥ずかしくない?
会場に行けば分かります。
40〜60代の参加者は意外と多く、
堂々と楽しんでいる人ばかりです。
「年齢的にどうか」と気にするのは最初だけ。
1回行けば、年齢を意識しなくなります。
Q. お金がかかりすぎないか心配です
月の予算を決めておくと安心です。
うちは「月1万円までは推し活費」と区切っています。
その範囲なら罪悪感なく使えるし、
逆に「使い切らないともったいない」と能動的になれます。
Q. 一人で行くのは寂しい?
慣れれば一人参戦が一番気楽です。
会場では同じ推しを応援する仲間がそこら中にいるので、
孤独感はありません。
むしろ、自分のペースで楽しめる利点のほうが大きいです。
体験や時間の使い方は、こちらの記事も参考になります。
➡50代は最後のゴールデンゾーン|今トライしないと、一生やらない
➡豊かな浪費とは|節約でもFIREでもない、50代の第3の道
➡50代で音楽フェスに初参加|不安より行ってよかった理由

