「浪費」という言葉には、どこかネガティブな印象があります。
無駄遣い、計画性のなさ、将来を考えない生き方──。
そんな印象を持つ人も少なくありません。
でも私は思います。
**浪費は悪ではなく、人生を豊かにするための「前向きなお金の使い方」**です。
ただしその前に、やっておくべきことがあります。
それが――老後資金を「数字で見える化」しておくことです。
老後資金を見える化すれば、不安は「安心」に近づく
50代になると、誰もが一度は考えます。
「老後資金は足りるのか?」「年金だけで生活できるのか?」
不安を感じるのは自然なことです。
でも、数字で整理して手順を踏めば、
**「我が家の場合は、このくらいなら無理なく楽しめる」**と判断しやすくなります。
この記事では、私自身も実践している
**“老後資金を見える化する5つのステップ”**を紹介します。
これを整えるだけで、安心して「豊かな浪費」がしやすくなります。
ステップ①|現状を数字で把握する
最初にすべきは「現状把握」です。
数字を出さずに老後を考えると、どうしてもぼんやりしやすいものです。
以下の項目を、ざっくりでいいので書き出してみましょう。
- 貯金額(銀行口座や手元の現金)
- 毎月の支出(住宅ローン・光熱費・趣味・交際費など)
- 今後の大きな支出(リフォーム、車、介護費用など)
- 収入見込み(給与・ボーナス・退職金)
- 年金受給見込み額(年金定期便で確認可能)
数字にすることで、ぼんやりした不安が“見える問題”に変わります。
それだけで、気持ちがかなり軽くなります。
紙に書き出すだけでも「老後資金の全体像」が見えて、不安が数字に変わります。
それだけで、気持ちがかなり軽くなります。
これを紙に書き出すだけで「老後資金の全体像」が見えてきて、不安が数字に変わります。

ステップ②|支出を減らす。保険の見直しが効果的
老後資金を整えるうえで、まず取り組みたいのは支出の見直しです。
特に50代におすすめなのは「保険の見直し」です。

生命保険:
一般的には「万一の際に家族の生活を守るため」のものと言われています。
子どもが成人している場合、必要性が下がると感じる人も多いようです。
貯金と遺族年金があれば、保険を抑える選択をする人もいます。
貯蓄型保険:
生命保険の中でも、貯蓄型保険は「保険と投資がセットになっている商品」で、仕組みが複雑なため、見直しの候補に入れる人もいます。
投資をするなら、新NISAを利用する方が分かりやすいと感じる人もいます。
医療保険:
がんなど大病に備えたい気持ちはわかりますが、日本には「高額療養費制度」があります。
自己負担額が一定に抑えられる仕組みがあるため、医療保険の必要性は人によって異なります。
つまり、「必要以上に保険料を払っていないか」を確認するだけでも、老後資金の余裕につながるケースがあります。
ステップ③|将来をシミュレーションする
数字を整理したら、次は「資産が将来どう動くか」をシミュレーションします。
- 何歳まで資産が持つのか
- 資産が増えるのか減るのか
- 生活費が足りなくなるリスクはいつか
ここで忘れてはいけないのが 物価上昇率 の影響です。
例えば、物価が毎年2%上昇すると仮定すると、20年後には生活費が約1.5倍になる計算です。
いま20万円で暮らしている人は、20年後には30万円必要になるイメージです。
銀行預金だけでは、インフレによって資産の価値は目減りしていきます。
単純計算ですが、20年後には現在の10万円が実質的に約6〜7万円の価値になるイメージです。
預金中心では資産を守り切れない場合もある、という考え方もあります。。
預金だけで資産を守るのが難しい場面もある、という考え方もあります。

👉 こうしたシミュレーションは、自分で計算する必要はありません。
私はAI(ChatGPT)に「何歳まで資産が持つか」「生活費をいくらにすべきか」を聞きながら整理しています。
専門家に相談する前の“叩き台”としても活用できます。
ステップ④|新NISAで老後資金を整えるという選択肢
将来の生活費が物価上昇で増えるとすれば、資産を運用して増やす選択肢があります。
その手段の一つとして注目されているのが、新NISA(少額投資非課税制度)です。
投資(株式・投資信託)は元本保証ではありませんが、
過去のデータでは長期的にプラスになった時期が多かったと言われています。
平均リターンの目安として5〜7%という数字が紹介されることもありますが、あくまで“目安”であり将来を保証するものではありません。
新NISAを利用する際、私は次のような点を意識しました。
- 15年以上運用できる金額にとどめる
- 短期で使う予定の資金(生活防衛資金)は入れない
- 年齢が上がるほど投資額は控えめにするよう意識した
50代からでも、老後資金づくりを見直すのに遅すぎることはありません。
生活防衛資金を確保したうえで、新NISAを活用することで、預金より高いリターンを狙う考え方もあります。
「保険で貯める」より「新NISAで運用する」ほうが分かりやすかった、というのが私自身の感覚です。

ステップ⑤|安心して“浪費”する
ここまで準備ができれば、安心の土台が整ってきます。
- 数字を洗い出し
- 支出を見直し
- シミュレーションで将来を把握し
- 必要に応じて新NISAなどを活用する
これで「老後資金は足りるのか?」という漠然とした不安は、かなり小さくなります。
そしてようやく、「浪費しても大丈夫」という気持ちに近づけます。
浪費といっても無駄遣いではありません。
50代からの浪費は「経験や時間への投資」。
旅行に行く、美味しいものを食べる、仲間と過ごす、趣味にお金をかける。
それらはすべて、人生を豊かにするための大切な支出です。。

まとめ|数字が安心を生み、浪費を豊かにする
浪費は悪ではありません。
むしろ、数字を明確にし、仕組みをつくったうえでの浪費は「豊かな浪費」となります。
老後資金の不安を整理する手順はシンプルです。
- 現在の数字をすべて洗い出す
- 支出を見直す(保険も含めて検討する)
- 物価上昇率を加味してシミュレーションする
- 新NISAなどの制度も参考として検討する
- 安心して浪費に回す
この流れを実践すると、
「このくらいなら無理なく楽しめそうだ」とイメージしやすくなります。(感じ方には個人差があります)
50代は、お金・時間・体力がそろう最後のタイミング。
だからこそ、老後資金を数字で見える化して、安心して浪費を楽しむ準備をしておきましょう。
浪費は人生を彩るための投資です。
数字に裏付けされた浪費こそが、安心で豊かな人生を実現してくれます。
今日できる一歩|「老後資金 シミュレーション」と検索してみよう
この記事を読んで「自分も数字を見える化したい」と感じたなら、
今すぐスマホで「老後資金 シミュレーション」と検索してみましょう。
金融庁や証券会社、家計アプリなどが提供する無料ツールがいくつも出てきます。
年齢・貯金・年金見込み額・支出の目安を入力するだけで、
“何歳までお金がもつか”のイメージがつかみやすくなります。
もし少し余裕があれば、「保険 見直し」「新NISA 初心者」も合わせて調べてみてください。
今日、スマホを数分触るだけでも、
漠然とした不安が“数字の整理”に近づき、
「このくらいなら無理なく楽しめそうだ」と思えるヒントが得られるはずです。
浪費を楽しむための第一歩は、“安心の土台”をつくること。
検索してみるだけでも、不安の整理に一歩近づけます。
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