50代の浪費は悪じゃない|老後資金シミュレーションで安心

お金と終活
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浪費という言葉にはネガティブな響きがあります。
無駄遣い、計画性のなさ、将来を考えていない生き方。そんな印象を持つ人も少なくありません。

しかし私は思います。浪費は決して悪ではなく、むしろ人生を豊かにするための大切な「使い方」です。
ただし前提条件があります。それは 老後資金を数字で見える化しておくこと

特に50代に入ると「老後資金は足りるのか」「年金だけで暮らせるのか」といった不安が現実味を帯びてきます。
ですが、数字を整理して手順を踏めば、漠然とした老後の不安から解放され、「このくらいなら浪費しても大丈夫」と自信を持って言えるようになります。

この記事では、50代からでも実践できる「老後資金を見える化する5つのステップ」を紹介します。
新NISAを活用した資産運用の考え方も交えながら、安心して浪費できる土台のつくり方をお伝えします。


ステップ1:自分の老後資金を数字で洗い出す

まずやるべきことは現状把握です。
数字が曖昧なままでは、どれだけ働けばいいのか、老後にどれだけ使えるのか、何も判断できません。

50代からの老後資金シミュレーションで必ず出しておきたい数字は以下です。

  • 貯金額:銀行口座や手元にある現金。
  • 毎月の支出額:住宅ローン、光熱費、食費、趣味、交際費など。
  • 今後必要になりそうな額:リフォーム、車の買い替え、親や自分の介護費用、教育費が残っていればその分。
  • 収入:今後の給与やボーナス、退職金。
  • 年金見込み額:年金定期便で確認可能。

すべて正確でなくても構いません。概算でいいので数字に落とし込むことが大切です。
これを紙に書き出すだけで「老後資金の全体像」が見えてきて、不安が数字に変わります。


ステップ2:支出を減らす|保険の見直しが効果大

老後資金を確保するうえで、まず取り組むべきは支出の削減です。
特に50代におすすめなのは「保険の見直し」。

  • 生命保険:そもそも生命保険はあなたが亡くなったことによって、残された人の生活が破綻する場合にのみ加入するもの。子供が成人しているのであれば必要がありません。貯金と遺族年金があれば、なおさら不要です。残すべきは葬式代くらいで、そのくらいであれは現金でまかなえるはずです。
  • 貯蓄型保険:生命保険の中でも、貯蓄型保険は特に不要です。すぐに解約しましょう。貯蓄型保険は、「薄い保証の生命保険+ぼったくりの投資」です。投資をするなら、新NISAで投資する方が合理的。
  • 医療保険:がんなど大病に備えたい気持ちはわかりますが、日本には「高額療養費制度」があります。自己負担額は想像以上に少なく済みます。

つまり、老後資金を増やす前に「ムダな保険料を削る」ことが大きな一歩になります。
その浮いたお金を、貯金や投資、そして浪費に回せばいいのです。


ステップ3:老後資金シミュレーションで将来を予測する

数字を整理したら、次は「資産が将来どう動くか」をシミュレーションします。

  • 何歳まで資産が持つのか
  • 資産が増えるのか減るのか
  • 生活費が足りなくなるリスクはいつか

ここで忘れてはいけないのが 物価上昇率 の影響です。

例えば、物価が毎年2%上昇すると仮定します。
20年後には生活費は約1.5倍になります。
いま20万円で暮らしている人は、20年後には30万円必要になる計算です。

銀行預金だけでは、インフレによって資産の価値はどんどん目減りしてしまいます。
今の10万円は、20年後には3分の1が目減りして、6.7万円の価値しか無くなるということです。
「預金=安心」ではなく「預金=リスク」になるのです。

👉 こうしたシミュレーションは、自分で計算する必要はありません。
私は相棒のチャッピー(ChatGPT)に「何歳まで資産が持つか」「生活費をいくらにすべきか」を聞いています。AIに数字を整理してもらえば、専門家に相談する前の叩き台がすぐにできます。


ステップ4:新NISAを活用して老後資金を増やす

将来の生活費が物価上昇で増えるとすれば、資産を運用して増やす必要があります。
その手段として最も注目されているのが 新NISA(少額投資非課税制度) です。

投資(株式・投資信託)は、元本は保証されていません。ただ、過去の実績では長期(15年以上)であれば必ず増加しています。しかも、平均年利5%〜7%なので物価上昇率を上回る可能性が高いです。

新NISAを活用するポイントは以下の通り。

  • 15年以上運用できる金額に限定すること
  • 短期で使う予定の資金(生活防錆資金)は入れないこと
  • 年齢が高い人は投資額を抑えること

50代からでも遅すぎることはありません。
生活防衛資金を確保したうえで、新NISAを利用すれば「銀行預金より高いリターン」が期待できます。

「保険で貯める」より「新NISAで運用する」。
これが老後資金を効率よく増やすための鉄則です。


ステップ5:安心して浪費に回す

ここまで準備ができれば、安心の土台が完成です。

  • 数字を洗い出し
  • 支出を減らし
  • シミュレーションで将来を把握し
  • 新NISAで運用して増やす

これで「老後資金は足りるのか?」という漠然とした不安はかなり減ります。

そしてようやく、「浪費しても大丈夫」という気持ちになれるのです。

浪費といっても無駄遣いではありません。
50代からの浪費は「経験や時間への投資」。
旅行に行く、美味しいものを食べる、仲間と過ごす、趣味にお金をかける。
それらはすべて、人生を豊かにするための大切な支出です。


まとめ|数字が安心を生み、浪費を豊かにする

浪費は悪ではありません。
むしろ、数字を明確にし、仕組みをつくったうえでの浪費は豊かな浪費となります。

老後資金の不安を解消する手順はシンプルです。

  1. 現在の数字をすべて洗い出す
  2. 支出を減らす(保険を削る)
  3. 物価上昇率を加味してシミュレーションする
  4. 新NISAで資産を増やす
  5. 安心して浪費に回す

この流れを実践すれば、「このくらいなら浪費しても大丈夫」と心から言えるようになります。

50代は、お金・時間・体力がそろう最後のタイミング。
だからこそ、老後資金を数字で見える化して、安心して浪費を楽しむ準備をしておきましょう。

浪費は人生を彩るための投資です。
数字に裏付けされた浪費こそが、安心で豊かな人生を実現してくれます。

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