50代から学んだお金と投資の4冊|私の考え方を作ったバイブル本

お金と終活
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はじめに

50代になって、私はようやく「お金」と真剣に向き合うようになりました。
母の介護や娘たちの独立、そして自分の老後――。これまでも貯金はしてきましたが、「このまま現金だけで大丈夫なのか」という不安が強まったのです。

最初はYouTubeやネットで勉強しましたが、情報が多すぎて混乱するばかり。そんな私の考えを整理し、投資スタンスの軸を作ってくれたのが「本」でした。

今回は、私が実際に読み、考え方の根本を形作った4冊を紹介します。どれも50代から投資を始めたい方におすすめの“バイブル”です。


ステップ1:「お金の大学」でお金全体の基礎を整える

最初に手に取ったのは、両学長の『お金の大学』
この本は「稼ぐ・貯める・守る・増やす・使う」という5つの力を体系的に解説していて、お金の全体像をつかむのに最適でした。

私が特に学んだのは、家計管理と生活防衛資金の確保です。
「投資を始める前に、半年分の生活費を現金で確保せよ」という考え方は、50代の私に大きな安心感を与えてくれました。

実際に保険を見直し、支出を整理して、ようやく「投資に回せる余力」が見えたのです。
この本を通じて「まずは守り、その後に攻め」という姿勢を持てたことは、投資を始める前の大事な一歩でした。



ステップ2:「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」で迷いを断ち切る

次に出会ったのが、山崎元・大橋弘祐『超改訂版 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』

この本は、とにかくシンプルで分かりやすいのが特徴です。

  • 未来は誰にも予測できない
  • プロですら市場に勝ち続けるのは難しい
  • だからこそ低コストのインデックスファンドを、NISAで積み立てて長期保有するのが正解

本を読みながら、「あれこれ考えなくていいのか!」と心が軽くなったのを覚えています。
私は楽天証券で口座を開設し、eMAXIS Slim 全世界株式(通称オルカン)を積み立てることにしました。

投資を複雑にせず、仕組み化して放置する。これが50代の私に最もしっくりきました。



ステップ3:「敗者のゲーム」で投資の本質と長期の力を知る

次に読んだのが、チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』
この本の結論は明快です。
「市場に勝とうとするな。市場平均に乗れ。」

プロのファンドマネージャーですら市場平均に勝ち続けるのは難しい。個人投資家が勝負しようとすれば、ほぼ間違いなく“敗者”になる。だからこそ、インデックス投資こそが最も合理的だと説いています。

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私の失敗体験:FXでの「一発狙い」

40代の頃、私は「一発逆転」を狙ってFXに挑戦しました。しかし結果はトントン。大損は免れましたが利益も出ず、時間と神経ばかりが消耗しました。
今思えば、これは投資ではなく単なるギャンブル。『敗者のゲーム』の言葉を借りれば、私は“敗者”そのものでした。

インデックス投資のリスクと強み

もちろんインデックス投資も万能ではありません。リーマンショックやコロナショックのように短期的にはマイナスになることもあります。
でも長期で見れば、15年以上保有すればマイナスになった例はほとんどなく、年平均4〜7%に収束。インフレ率を上回るのは歴史が証明しています。

つまり、短期はギャンブル、長期は必勝
私はこの事実を知って吹っ切れました。「もう一発勝負はしない。オルカン一択で積立投資」


ステップ4:「父が娘に伝える30の投資の教え」で安心感を得る

続いて読んだのが、ジェイ・コリンズの『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』

この本は理屈よりも「心」を軽くしてくれる存在でした。
結論はただひとつ。
「低コストのインデックスファンドを積み立てれば、それでいい」。

迷わなくていい。小難しいことを考えなくていい。
このシンプルな言葉は、50代の私にとって大きな救いでした。



否定派の本も読んでみた

ここまで紹介した4冊はいずれも「インデックス投資が最適」という立場の本です。
一方で、世の中には真逆のことを主張する本も数多くあります。

否定派の代表例

  • ピーター・リンチ『株で勝つ』:身近な会社に投資して平均を超えろ
  • オニール『成長株発掘法』:急成長株に集中すれば効率的
  • ジム・クレイマー系の短期売買本:テクニカル分析で稼げる

どれも読んでいてワクワクします。特にリンチの「自分の目で見た商品から銘柄を選ぶ」は説得力がありますし、オニールの「成長株に賭ける」は夢があります。

でも冷静に考えると…

  1. 未来は誰にも分からない
     どの企業が伸びるかを当てるのは“未来予測”。プロでも難しいのに、初心者が勝ち続けられるはずがない。
  2. 一握りの天才はいるが再現性がない
     バフェットやリンチのような伝説の投資家は確かにいる。でもそれは何万人に一人の例外。凡人が真似しても再現できない。
  3. 短期売買はメンタルを消耗する
     一瞬の勝ちはあっても、続ければ必ず負けが来る。仕事や家庭がある50代が、そのストレスに耐え続けるのは無理。

私の投資スタンス

こうして読んだ本を通じて、私の投資スタンスはこう固まりました。

  1. 生活防衛資金を確保する(お金の大学)
  2. インデックス投資で市場平均に乗る(ヤマゲン本)
  3. 長期の必勝性を理解して、続ける決意(敗者のゲーム+FX体験)
  4. 難しく考えず、シンプルに積立を続ける(父が娘に伝える)
  5. 派手な否定派の本に流されず、凡人でも続けられる再現性を重視

結論はシンプル。
「インデックス投資・オルカン一択・積立」


おわりに

情報があふれる時代ですが、最後に「自分の軸」を与えてくれるのはやっぱり本です。
今回紹介した4冊は、私の考え方を根本から変えてくれました。

もし50代から投資を始めたいなら、まずはこれらの本を手に取ってみてください。
きっと「投資は怖いものではない」「浪費も資産になる」という視点を得られるはずです。

そしてもう一冊――。
「お金をどう増やすか」だけでなく「どう使うか」を教えてくれた『ダイ・ウィズ・ゼロ』が、私の根源の一冊です。(→関連記事リンク

50代こそ、今使わんと、いつ使うねん!
お金を学び、増やし、そして豊かに使う。そのヒントを、本から受け取ってみてください。

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