「エアコンつけときや。」
何回言っても、消してしまう。
そんな経験はありませんか。
2023年8月、毎日40℃近い猛暑のころ。
母は一人暮らしで、私は自宅。先に見守りカメラだけ付けていて、昼も夜も様子が見える状態でした。
それで分かったのが、母がエアコンを“すぐ消す”こと。
「夜もつけときよ」と言っても、しばらくしたら消えている。カメラの記録に残るので、ごまかしも効かない。
高齢者あるあるかもしれません。
電気代がもったいない、暑さを感じにくくなる――理由は分かる。分かるけど、夏は命に関わる。
ある日、母のベッドの下にビニール袋が置いてあるのを見つけました。
中には吐いた形跡。本人は吐いたことも、置いたことも覚えていない。
その瞬間に出た本音は、これでした。
「なんで、エアコンつけへんねん。」
怒りより、怖さ。
もし倒れてたら? もし気づくのが遅れてたら?
ここから先は、説得合戦してる場合じゃないと思いました。
この記事では、親がエアコンをつけない理由と、「言っても無理なら、仕組みで守る」ための現実的な対策をまとめます。
親がエアコンをつけない理由(“性格”のせいにしない)
エアコンを消す理由は、だいたいこのあたりに集まります。
暑さを感じにくくなる
年齢とともに暑さの感覚が鈍くなり、本人は「そんな暑くない」と思っていることがあります。
周りが焦っていても、本人の体感が追いついていない。
電気代がもったいない
「もったいない」は善意でもあります。
節約がクセになっている世代ほど、エアコン=贅沢の感覚が残っていることも。
認知症があると“言ったことが残らない”
これが一番厳しい。
正しさを伝えることと、行動が変わることは別です。覚えていないなら、また同じことが起きます。
だから、ここで無理に「分かってもらおう」とすると、お互い疲れます。
大事なのは、親を責めることではなく、事故を減らす仕組みを作ることでした。
まず試せる“工事なし”の熱中症対策(小さく始める)
いきなり大掛かりにしなくても、できることはあります。
エアコン側の基本設定を整える
- 自動運転(オート)を基本にする
- 設定温度を決めて固定する(例:27〜28℃)
- 風向き・風量を“弱すぎない”設定にする
「弱」固定だと冷えが回らず、本人は涼しさを感じにくいことがあります。
部屋を“暑くなりにくく”する
- 遮光カーテン、すだれ、窓の断熱シート
- 扇風機やサーキュレーターで空気を回す
エアコンの効きを上げるのは、結局いちばん安上がりです。
「言う」より「置く」
冷蔵庫に飲み物を用意する、手の届く場所に塩分タブレットを置く。
言葉は消えるけど、物は残る。介護はわりとこの発想が効きます。
ただ、それでも――
「消す人は消す」。
ここが壁です。
言っても無理なら、仕組みで守る(私がやった方法)
私は以前、単身赴任中に自分の部屋で使っていたスマートリモコンを思い出しました。
「これ、母にも使えるかもしれん。」
狙いはシンプル。
親の意思に頼らず、部屋の状態(温度)でエアコンが動くようにすることです。
やったことは3つだけ
1)温度が上がったらエアコンが自動でON
部屋の温度が一定以上になったら、エアコンをつける。
“暑くない”と感じる本人の感覚に頼らない仕組みです。
2)消されても、一定時間ごとに温度を再チェック
母がリモコンで消してしまっても、温度が上がっていれば再びON。
私は「最低でも2時間以上止まらない」ような考え方で組みました。
(※細かい設定方法は機器や環境で変わります)
3)遠隔で状況を確認できる
外から「今ついてる?」「室温どう?」が分かるだけで、心が軽くなります。
電話で確認して、イライラして、関係がギスギスする――あれが減ります。
スマートリモコンは、特別な工事がなくても導入できることが多いです。
「エアコンのリモコン操作をスマホで代わりにやる」イメージで、最初は十分。
親の反応は?「なんで勝手につく」問題
正直、導入前に不安はありました。
- 母が「勝手につく」と不思議がるかも
- 余計に混乱するかも
- そもそも、また消すかも
実際、最初は言いました。
「なんでか、勝手にエアコンがつく。」
でも、認知症ということもあり、その違和感は長く続きませんでした。
いつの間にか受け入れてくれて、結局、生活の一部になりました。
そして私が一番変わったのは、ここです。
夜に眠れるようになった。
「倒れてたらどうしよう」が頭から消えない夜は、しんどいです。
介護って、体力より先に心が削れる。
だから私は思いました。
介護は根性じゃない。
工夫や。
まとめ:説得より、事故が減る仕組みを
高齢の親がエアコンをつけないのは、性格の問題だけじゃありません。
暑さを感じにくい、もったいない、認知症で覚えられない――現実の要因があります。
そして現実的な答えは、これでした。
言っても無理なら、仕組みで守る。
私が実際にどんな考え方で設定したのか、導入してどう変わったのかは、別記事で詳しく書いています。
「説得に疲れた」人ほど、参考になるはずです。
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